2014年1月28日火曜日

辻直四郎『ウパニシャッド』(講談社学術文庫)✖️かよえ!チュー学(DLE)

ヒンズー教を題材にしたアニメを見つけたので…これを
いい機会だと思ってヒンズー教に
ついて調べてみることにしました!

(以下のアニメにヒンズー教が出てきます!
 以下のアニメ動画がスマホで表示されない場合は
 PCでご覧ください)

たぶん、このアニメに出てくるこじ子氏の場合、
中高時代にバンド好きだったということで…
かつてビートルズが滞在したという
ヒンズーの聖地・リシュケシュに行こうとしたのではないでしょうか。


↑この後、インドに傾倒したビートルズ(以下リンク参照)

もはやサブカルの自分探し=インドとなって原点はここなのかと…

初期のサブカルアイドルである
千葉麗子氏もゲームアイドルから離脱後に
インドのガンジス川で沐浴をしています。


しかし、このアニメ(『こじ子の旅』)
を見ているとひとつ疑問がわいてきます…
ここで描かれているイメージ「ヒンズーの聖地で修行→剃髪」
という部分に「他宗教とヒンズー教の混同」が見られるのです。

おそらく、インド仏教の僧侶(剃髪)というイメージと
ヒンズー教のバラモン(有髪)の
「イメージの混同」があるのではないかと。

現代のバラモン僧の髪型はここから以下から見ることができます。

ここで見られるように、バラモン僧は思いっきり長髪なのです。

むしろ仏教の僧侶は
「他宗教(ヒンズーなど)の僧侶と区別がつくように」
剃髪する側面もあるので、
そこは混同してはいけないのではないかと…。

では、古代のバラモンの髪型はどのようなものか?といえば、
以下の論文がわかりやすいです。

 バラモンの髪型について:http://www.sakya-muni.jp/pdf/mono07_r06_006.pdf

・・・ただし、バラモンにも「禿頭」の者がいるため
かならずしも長髪になるとは限らないようです。
結果的に仏教の僧侶と同様に見える場合もあるようで
これは不可抗力のようですね・・・。

またインドにおける「剃髪」の意味は以下の
坊主頭考で知ることができます。


↑のサイトの以下の部分がわかりやすい(以下の下線部は上記サイトからの引用)
当時は、「バラモンは、どんな罪を犯しても殺されることはなく、 死刑の代わりに剃髪して追放された」(『マヌの法典』)。 つまり、当時のバラモン社会では、 剃髪には死刑の代わりに規定されるほどの意味があり、罪人は、剃髪されて社会から捨てられたのだ。そういう事情だったからこそ、出家者は、自ら剃髪することで、社会を捨てることができたのである。  本来、坊主頭のメッセージは、社会の枠組みの外にあるというものである。つまりは、自ら剃髪して社会を捨てた「出家」か、強制的に剃髪されて社会から捨てられた「罪人」を意味する。坊主頭に、聖邪、明暗、好悪、正負といった相反するイメージがつきまとうのは、そのせいである。

ちなみに、ヒンズー教の中でもシャクティ派の教義に関しては
密教と関係しているようなので、
両者が繋がっていないわけではないみたいですが
剃髪に関しては、おそらく仏教の僧侶特有のものなので
混同してはならないかと…。
===================
しかしながら、このアニメをきっかけに 「坊主頭」に
ついて考えただけでも ヒンズーと仏教の違いが
少し見えてきたような気がしますし、良かったと思います。

(ちなみに、バラモン教とヒンズー教の違いは・・・
 もともとバラモン教だったものが
 土着のものが習合して
 のちにヒンズー教と呼ばれるようになったようで。
 つまりヒンズー教の前身がバラモン教)

時系列では紀元前1000年くらいのときにバラモン教の聖典ができていて
その後なんやかんやあって土着の習俗を取り入れ
ヒンズーの形ができてきたのが紀元後4世紀くらいのようです。

なお、ヒンズー教の概要は
学研の『図説 世界と日本の宗教』の
P99を参考に調べてみましょう。

1)開祖は不明です

2)神様はヴィシュヌとかシヴァとか女神転生
ファンならおなじみの方々ばかりです
(以下の動画、スマホで表示されない場合はPCで)
3)教典は『リグ・ヴェーダ』など。

4)信者数は約9億人(多い)

5)特徴:アニミズム・呪物・祖先崇拝・汎神論・哲学など
・・・・・・・わりとなんでもあり

6)主流派はシヴァ派とヴィシュヌ派
その他の派閥はカーリー崇拝(こちたも女神転生ファンおなじみ)
とガネーシャ崇拝の派閥もある。
女神転生知らない方のための動画
(以下の動画、スマホで表示されない場合はPCで。
インドの女神でパーティー組んでいる人のプレイ映像が…)

まず、ヒンズー教の歴史から調べてみましょう。
『総解説 世界の宗教と教典』(自由国民社)によりますと

P176〜

1)インドに侵入したインド・アーリアン人は
聖典『リグ・ヴェーダ』を持っていた。この聖典は多神教であった。

2)インド・アーリアン人はもちろん儀礼もしていて
第一は火(3つ)と多くの祭官を使う大掛かりなもの。
第二は火(1つ)を家長が祀る家庭内のもの。
(たぶん、ドラクエの儀礼のイメージとか
 のイメージソースになっているのはこういう古代の宗教なのでは)

3)で、ここでいう「祭官」=バラモンというわけです。
バラモンについての説明は以下

4)バラモン的イデオロギーがインドのカースト制になっている
というのはみなさんもよくご存知かと…
(いまではバラモンに生まれても僧侶に向いていない場合は
 お店を開いたり他の職業に就いたりしているそうですが)

5)でも、バラモンの下のクシャトリヤ(王侯武士)の中から
「自由思想家」が出てきて「沙門」と呼ばれるように…

6)お釈迦さまもこの「沙門」であった。
(仏教については長期的に調べると思いますので
 いったん保留にさせてください。)

7)このあたりの沙門(自由思想家)で有名な人は6人いたけど
いまも残っているのは仏教とジャイナ教だけ。

仏教ができてから、バラモン教が再編成されて
結果、ヒンズー教と呼ばれる形になった。
===================
ヒンズーの概略ばかり説明していてもあれなので
ここらへんの聖典に関する本は
ないか?と本棚を探してみたらこちらがございました。
























このウパニシャッドとは何か?と申しますと…

前述のヒンズーの聖典『ヴェーダ』の「第四の部分」で
「奥義書」などと言われます。

このヒンズーの聖典の奥義に
記されているのが
ブラフマン(宇宙の原理)と
アートマン(個我)を等しいとする梵我一如。
(講談社学術文庫の『誤読された仏教』には
梵我一如があくまでもヒンズーのもので
仏教の根本は無我であると強調してありますが、ここは
諸説あると思うので保留…仏教も宗派によっていろいろありますし…
宗派によっては仏教はむしろこの哲学を取り入れたという説も)

この講談社学術文庫『ウパニシャッド』の肝となる部分は

たぶんP167〜

「その心の中に宿る あらゆる欲望の除き去らるる時、
 死すべき人間も不死となり、この世において梵に到達す」

でも、勉強だけじゃ、むしろこの境地にはいけず…

「無知を信奉する者は、漆黒の闇に陥る。
 されど学識に満足する者は、さらに甚だしき闇に
 陥るに似たり」

とのことです。

学識に満足するよりは
無知のほうがマシという意見は
言われてみれば、たしかにその通りのような気がします。

ちなみに西洋ではショーペンハウアーが古代インド哲学を
研究していました。

『萌える☆哲学入門』だとこのへん


次回はヒンズーと仏教の関係性についてもっとつっこんでみたいと思います。

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